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栄養レシピ&コラム 2010年公開分
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夏が旬の冬の瓜?

夏が旬の冬の瓜?

 南瓜(かぼちゃ)・胡瓜(きゅうり)・苦瓜(にがうり)・西瓜(すいか)・甜瓜(メロン)・・・暑い季節が大好きな野菜には、“瓜”という字がよくあてられています。夏野菜といえば『小金瓜?!』まったく瓜とは関係のない「トマト」にも瓜が付いているのは驚きです。 まだまだ暑い日が続く夏に、すっかり忘れていた“冬”に出会うことができます。
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 最近ではあまり見かけなくなりましたが、昔は夏になると青果店でよく見かけていた深緑色の大きなタマゴのような形をした“冬瓜”。私も病院給食に携る前には、2~5kgもの大きな野菜だとは知りませんでしたが、今ではすいかや、トマトに続き、夏の訪れを感じさせてくれる食材のひとつになりました。
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 どうして夏が旬の野菜なのに“冬の瓜”と書くのでしょうか?それは熟すと実が固くなり、冬まで貯蔵しておけることからこの名前がつきました。冬瓜のそのほとんどは水分で、なんと95%以上、とても低カロリーな野菜です。
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 栄養的な特徴は、カリウムを比較的多く含みます。カリウムは余分なナトリウム(塩分)を排出して、血圧を正常に保つ働きをします。また、利尿効果があるので、腎臓での老廃物の排泄を促し、むくみの解消にも役立ちます。その他にも、体温を下げる働きがあるので、暑さでほてった体を鎮めてくれます。昔の人達はクーラーなどなくても、冬瓜などを食べることで、自然と暑い夏に順応してきたのでしょう。
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 冬瓜の食べ方は、煮物が一般的ですが、炒め物やスープの実にするのもおすすめです。冬瓜自体はあっさりとした味わいなので、だしをしっかりと効かせたり、旨味の出る鶏肉や豚肉、ハムや豆腐などと一緒に料理をすると、おいしいだけではなく、たん白質やビタミンBなどの栄養も補えます。味付けは、しょうゆを多く使うと酸っぱくなるので、塩をベースにするとよいです。
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 冬瓜をお店で買う際は、皮の表面全体に白く粉を吹いているものが完熟のしるし。緑色が濃く、星型の文様がはっきりしており、ずっしりとした重みのあるものを選びましょう。最近では1.5kg前後の小型の食べきりサイズもあるようです。皮をむき、使いやすい大きさにカットしてから、そのまま冷凍保存もできます。
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 あまり冬瓜になじみのない方もぜひ冬瓜料理を作ってみませんか?そのやさしい味わいが、冷たいものの摂り過ぎで疲れた胃腸をいたわり、元気を取り戻してくれます。夏も残りわずかです。冬瓜のパワーをおいしくいただいて、残暑を乗り切りましょう。