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栄養レシピ&コラム 2015年公開分
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ペットボトル症候群に注意!

ペットボトル症候群に注意!

 暑さが増してくると、冷たい飲み物がほしくなりますね。そんなとき、自動販売機やコンビニなど、どこでも手軽に買えるジュースやスポーツドリンクなどの清涼飲料水についつい手が伸びがちです。とくに暑い夏は、汗をかいて水分が失われるため、気づくと1日に何本も飲んでしまうこともあります。
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 清涼飲料水は、牛乳や乳酸菌飲料、お酒を除く炭酸飲料・野菜ジュース・スポーツドリンク・ミネラルウォーター・お茶などの飲料のことで、生産量・消費量ともに増加傾向にあります。一人あたり年間150リットル以上も飲んでいる計算になるそうです。新商品も次々と発売され、中には入手困難になる商品もあるほど注目が集まります。
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 そんなジュースやスポーツドリンクなどの清涼飲料水ですが、じつはかなりの糖分が含まれているのをご存知でしょうか。清涼飲料水の栄養成分表示を見てみると、100mlあたりおよそ8gの糖分(炭水化物と表示)が含まれています。500mlのペットボトル1本で40g、1.5リットルで120gにもなります。40gの糖分というと、コーヒーに入れるスティックシュガー(1本3g)およそ13本分にもなります。最近人気のある、一見透明で水のように見える飲料も、あっさりとした風味でごくごく飲んでしまいがちですが、かなりの糖分が含まれていることも。人は冷たいと甘さを感じにくいため、飲みやすくするために甘味を強くしてあるものも多いです。
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 清涼飲料水に含まれる糖分は、おもに果糖やショ糖などで、主食である白米やパンなどに含まれる糖質と違い、消化が速く体に吸収されやすいため、血糖値を急上昇させます。
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 血糖値とは血液中のブドウ糖の量のことで、一定の範囲になるように調整されています。糖分を摂取して血糖値が上がると、すい臓からインスリンというホルモンを分泌し、血糖値を下げます。同時に、余分な糖を排出して濃度を薄めようとするためトイレが近くなり、脱水状態となって、のどの渇きを感じます。ここでまた清涼飲料水を飲んで・・・という悪循環になり、ペットボトルが手放せなくなってしまう、「ペットボトル症候群」(急性糖尿病)となってしまいます。
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 糖分の多いものを摂取して血糖値が急上昇すると、血糖値を下げるインスリンも、その分大量に分泌されます。それによって反動で血糖値が下がりすぎてしまう「低血糖」状態となり、脳や体のはたらきを妨げ、だるさ、眠気、疲れなどの症状が見られたり、集中力を欠いたり、イライラしやすくなったりもします。低血糖の症状が重いと意識障害や昏睡状態に陥ってしまうこともあり危険です。すい臓に何度も大量のインスリンを分泌させると、インスリンが枯渇し、最終的には糖尿病が発症することもあります。毎日清涼飲料水を飲む習慣のある人や、喉が異常に渇く、疲れやだるさを感じるといった症状のある人は、とくに注意が必要です。
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 もちろん運動後など、汗を大量にかいたときは、スポーツドリンクに含まれる糖分は速やかにエネルギーを補給してくれますが、日常生活での水分補給では、やはり甘い飲料の飲み過ぎには気をつけたいところです。スポーツドリンクも、水で2~3倍に薄めるのがおすすめです。
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 のどが渇くと、爽快感のある炭酸飲料などが飲みたくなってしまうものです。ペットボトル症候群を防ぐためにも、日頃からのどが渇く前にお茶や水など、利尿作用のあるカフェインの入っていない飲み物で水分補給しましょう。無糖の炭酸水にレモンを絞ったドリンクもおすすめです。
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 清涼飲料水を購入するときには、ぜひ栄養成分表示をチェックして、糖分の摂りすぎやペットボトル症候群にならないよう心がけましょう。